塗想ブログ
第138弾:【長崎の雨漏り】台風による雨漏りは火災保険が使える?|申請前に知っておきたい7つの注意点
2026年07月12日(日)
台風や強風の後に雨漏りが始まると、
「火災保険が使えると聞いたけれど、本当?」
「雨漏り修理にも保険が出るの?」
「先に修理しても大丈夫?」
「どこへ連絡すればいい?」
と気になりますよね。
結論から言うと、台風や暴風によって屋根・板金・雨樋などが壊れ、その損傷が原因で雨漏りした場合は、契約している火災保険の「風災補償」の対象になる可能性があるんです!!
ただし、火災保険は契約内容によって補償範囲が異なり、雨漏りが起きたからといって、必ず保険金が支払われるわけではありません。(損害保険Q&A)
大切なのは、「雨漏りしているか」だけではなく、「何が原因で建物が壊れたか」を整理することです!!
火災保険が使える可能性があるケース
例えば、次のような被害です。
・ 台風で屋根材や瓦がずれた
・ 強風で棟板金が浮いた、外れた
・ 飛来物が外壁や窓を破損した
・ 風で雨樋や破風板が壊れた
・ 台風で破損した部分から雨水が入った
・ 強風による建物の破損後に、室内へ水が入った
火災保険の中には、台風や暴風などによる風災を補償する商品があります。ただし、免責金額や支払条件、対象範囲は契約によって異なります。(損害保険Q&A)
つまり、「台風による急な破損があり、その破損と雨漏りの関係を確認できるか」が重要になります。
保険の対象外になりやすいケース
一方、次のような原因は、対象外となる可能性があります。
・ 屋根や外壁の経年劣化
・ 古くなったシーリングのひび割れ
・ サビや腐食
・ 長期間放置していた破損
・ 以前から繰り返していた雨漏り
・ 防水層の自然な摩耗
・ カビや腐敗
・ 建物の維持管理不足による不具合
(例)

日本損害保険協会は、自然の消耗・劣化・サビ・カビ・腐敗・ひび割れなどによって生じた損害は、主な保険金対象外事由として案内しています。(損害保険Q&A)
例えば、台風の日に雨漏りへ気づいたとしても、原因が数年前から進んでいたシーリングの劣化だけであれば、風災として認められない可能性があります。
反対に、古い建物であっても、台風によって新たな破損が発生したことを確認できれば、その新しい損害部分について保険会社が判断することになります。
「風災」と「水災」の違い
台風による被害は、すべて同じ補償ではありません。
風災の例
強風で屋根・板金・雨樋などが壊れる被害です。
水災の例
洪水、高潮、土砂崩れなどによる浸水被害です。
どちらが補償されるかは、加入している契約内容によって異なります。火災保険に加入していても、水災補償を外している契約などもあるため、保険証券や契約内容の確認が必要です。(損害保険Q&A)
台風後に最初に行うこと6つ
① まずは安全を確保する
雨漏りしていても、屋根へ登らないでください。
台風後の屋根やベランダは滑りやすく、屋根材や板金が不安定になっていることもあります。
室内では、バケツやタオルで水を受け、濡れた家電・照明・コンセントには触れないようにしましょう。
② 片付ける前に写真を撮る
保険会社が被害状況を確認できるよう、可能な範囲で写真を残します。
撮影したいのは、次のような写真です。
・ 建物全体が分かる写真
・ 被害箇所の位置が分かる引きの写真
・ 破損状況が分かる寄りの写真
・ 室内の雨漏りやシミ
・ 落下した屋根材や破損部材
・ 水に濡れた家財
保険金請求では、損害箇所の写真や修理見積書などが必要になる場合があります。修理や片付けを始める前に、できる範囲で被害状況を撮影しておくことが大切です。(東京海上日動)
屋根の上は危険ですので、無理に撮影せず、施工業者へ依頼しましょう。
③ 発生した日時と天候を記録する
スマートフォンのメモなどに、次の内容を残します。
・ 台風や大雨が発生した日
・ 被害に気づいた時間
・ 雨漏りが始まった時間
・ 風が強かった方向
・ 最初に水が出た場所
・ 過去にも同じ症状があったか
「7月○日、午後8時ごろ。強い南風の後、2階寝室の窓上から水が出た」
この程度で構いません。
④ 保険会社または代理店へ早めに連絡する
保険が使えるか分からない段階でも、「台風後に屋根の破損と雨漏りが見つかりました」と連絡して大丈夫です。
保険事故が発生した場合は、契約している保険会社または代理店へ、できるだけ早く連絡することが案内されています。連絡後、補償内容や必要書類、調査方法について説明を受けます。(損害保険Q&A)
保険証券が見つからない場合も、加入している保険会社や代理店が分かれば、まず相談してみましょう。
⑤ 被害状況が分かる見積書を用意する
施工業者へ見積りを依頼する際は、総額だけではなく、
・ 被害箇所
・ 修理範囲
・ 施工方法
・ 数量
・ 単価
・ 仮設足場
・ 廃材処分
・ 応急処置
などが分かる見積書を作成してもらうと、保険会社へ状況を伝えやすくなります。
(例)

保険会社は、写真・見積書・必要に応じた現地調査などをもとに、契約内容に従って支払対象や保険金額を判断します。(損害保険Q&A)
⑥ 保険金が出る前提で工事契約を急がない
保険金が支払われるかどうかを最終的に判断するのは、施工業者ではなく保険会社です。
「絶対に保険が使えます」
「自己負担なしで直せます」
「必ず満額出ます」
と、保険会社の判断前に断定することはできません。
緊急の応急処置は別ですが、本格的な工事については、
・ 保険会社へ事故連絡をしたか
・ 被害写真を残したか
・ 見積内容を確認したか
・ 保険金が出なかった場合の支払方法
・ 契約のキャンセル条件
を確認してから判断しましょう。
すぐに修理しないと危険な場合は?
生活や安全に支障がある場合は、保険会社の調査を待たずに、片付けや応急修理を進められる場合があります。
ただし、修理前に可能な範囲で写真を撮り、
・ 修理前
・ 撤去中
・ 破損した部材
・ 応急処置後
の記録を残しましょう。
三井住友海上も、生活に支障がある場合は片付けや修理を進めて問題ないとしつつ、作業前に被害箇所を撮影するよう案内しています。(MSインシュランス FAQ)
破損した部材を処分する場合も、可能であれば写真を残し、処分前に保険会社へ確認すると安心です。
「火災保険で無料修理」に注意してください
台風の後には、
「火災保険で無料修理できます」
「保険申請はこちらですべて行います」
「保険金が出るので、今すぐ契約してください」
といった勧誘が増えることがあります。
消費者庁は、「火災保険を使って実質的に無料で修理できる」などと説明して、住宅修理契約を結ばせる事業者について注意喚起しています。(中央環境審議会)
特に注意したいのは、
・ 保険会社へ確認する前に契約を求める
・ 申請金額の一定割合を手数料として請求する
・ 高額なキャンセル料が設定されている
・ 経年劣化を台風被害として申請するよう勧める
・ 被害のない場所まで申請書へ記載する
・ 保険金が出なければ自己負担になる説明がない
といったケースです。
経年劣化と知りながら、自然災害による損害であるかのように虚偽の申請をすると、保険金の返還や契約解除を求められたり、刑事責任を問われたりする可能性があります。(中央環境審議会)
申請内容は、必ず事実に基づいて作成しましょう。
保険金請求は誰がするの?
一般的には、保険契約者や被保険者本人が、加入している保険会社へ事故を連絡し、保険金請求の手続きを行います。
分からない場合は、保険会社や保険代理店へ相談できます。施工業者は、被害写真・修理見積書・工事内容などの資料作成をお手伝いする立場です。(東京海上日動)
施工業者が、「保険金が必ず出ます」と保証することはできません。
最終的な支払可否と金額は、保険会社が契約内容と損害状況を確認して判断します。
申請はいつまでにすればいい?
保険金を請求する権利は、保険法上、原則として3年間行使しないと時効になります。
ただし、時効の起算点は保険商品や保険金の種類などによって異なる場合があります。また、時間がたつほど台風との因果関係や当時の被害状況を確認しにくくなります。
「3年間あるから大丈夫」と後回しにせず、被害に気づいたら早めに保険会社へ連絡しましょう。(損害保険Q&A)
保険会社へ連絡する時のテンプレ
「台風後に建物の破損と雨漏りが見つかったため、火災保険の対象になるか確認したいです。
【被害に気づいた日】〇月〇日
【被害箇所】屋根/板金/雨樋/外壁/窓まわりなど
【室内の症状】天井から水/窓上から水/壁のシミなど
【過去の雨漏り】なし/あり
【現在の状況】現在も漏れている/雨が止んで現在は止まっている
【写真】あり/なし
必要な写真、見積書、今後の手続きについて教えてください。
生活に支障があるため応急処置が必要な場合は、修理前にどのような記録を残せばよいかも確認したいです。」
ヌリケン・プラスへご相談いただく方へ
ヌリケン・プラスでは、台風後の雨漏りや建物被害について、
・ 破損箇所の確認
・ 雨漏り原因の調査
・ 被害箇所の写真撮影
・ 修理範囲の整理
・ 工程・数量が分かる見積書の作成
・ 応急処置と本工事の区別
を行います。
ただし、火災保険が使えるかどうかを、私たちが決定したり保証したりすることはできません。
経年劣化を台風被害として扱うこともありません。
確認できた被害を正直に記録し、保険会社が判断できる資料をご用意することを大切にしています。
「保険証券を見ても分からない」
「台風被害なのか、経年劣化なのか判断できない」
「先に修理してよいか迷っている」
という段階でも大丈夫です。
まずは写真を見ながら、建物の状態と優先する対応を一緒に整理しましょう。
まとめ:雨漏りではなく「原因」が保険判断のポイント
・ 台風による急な破損は、風災補償の対象になる可能性がある
・ 火災保険の補償内容は契約ごとに異なる
・ 経年劣化やサビ、腐食などは対象外になりやすい
・ 片付けや修理の前に写真を残す
・ 被害に気づいたら、保険会社や代理店へ早めに連絡する
・ 緊急時は応急処置を優先し、施工前後を記録する
・ 「必ず無料」「絶対に保険が出る」という勧誘に注意する
・ 保険金の最終判断は保険会社が行う
雨漏りが起きている時は、「保険が使えるか調べてから動こう」と考えてしまうかもしれません。
しかし、最優先はご家族と建物の安全です。
まずは水を受け、写真を残し、保険会社と雨漏り調査ができる施工業者へ相談してください。
保険が使えるか分からなくても、遠慮する必要はありません。
一つずつ順番に確認していきましょう。
※本記事は一般的な内容です。実際の補償可否・免責金額・必要書類などは、加入している保険の約款および保険会社の判断によって異なります。
株式会社ヌリケン・プラス 代表 萩岡幸洋
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