塗想ブログ
第188弾【失敗しないための住まい辞典】外壁材ってどんな種類がある?|サイディング・モルタル・ALCの違いをやさしく解説
2026年08月31日(月)
「外壁塗装を考えているんですが、うちの外壁って何なんでしょう?」
現地調査の際、このようなお話になることがあります。
普段生活していて、自宅の外壁材が何なのかまで意識することはあまりありませんよね🧐
でも実は、外壁材の種類によって、
・起こりやすい劣化
・点検する場所
・補修方法
・塗装するときの注意点
などが変わります。
今回は「失敗しないための住まい辞典」第5回。
代表的な外壁材について、できるだけ分かりやすくお教えします!
① 窯業系サイディング
現在の戸建て住宅でよく使われている外壁材の一つです。
セメント質などを主原料として板状に成形した外壁材で、レンガ調、石目調、木目調など、さまざまなデザインがあります。
見分けるポイントの一つが、”外壁と外壁の間にある「目地」”です。
その目地にはシーリング材が施工されていることが多く、第185弾でご紹介した「シーリング・コーキング」と深く関係しています。
チェックしたいところ
・色あせ
・チョーキング
・シーリングのひび割れや剥離
・外壁材のひび割れ
・反りや浮き
・欠け
サイディングの場合、外壁そのものだけではなく、目地のシーリングも一緒に確認することが大切です。
(例)

② モルタル外壁
モルタル外壁は、セメント・砂・水などを混ぜた材料を下地に施工し、その上に仕上げを行う外壁です。
昔から多くの住宅で使用されてきました。
サイディングのような規則的な目地が少なく、比較的自由な仕上がりができることも特徴です。
(例)

チェックしたいところ
モルタル外壁で特に気を付けたいのが、”ひび割れ(クラック)”です。
ただし、ひび割れがある=すぐ危険というわけではありません。
表面だけの細かなひび割れもあれば、補修を検討した方がよいひび割れもあります。
大切なのは、幅・深さ・場所・動きなどを見ながら状態を判断することです。
③ ALC外壁
ALCは、軽量気泡コンクリートと呼ばれる外壁材です。
内部に細かな気泡を含んでおり、住宅だけでなくアパートやマンション、ビルなどでも使われています。
ALCで特に大切なのが塗膜と目地の状態です。
ALCそのものは吸水しやすい性質があるため、外側の仕上げやシーリングによって雨水から守ることが重要になります。
(例)

チェックしたいところ
・塗膜の劣化
・ひび割れ
・シーリングの劣化
・欠けや破損
・雨水の侵入が疑われる部分
ALCだから悪いということではありません。
その外壁材の特徴に合ったメンテナンスをすることが大切です。
④ 金属サイディング
ガルバリウム鋼板などを使用した金属系の外壁材もあります。
軽量で、リフォームのカバー工法などにも使われます。
金属ですので、
・傷
・へこみ
・塗膜の劣化
・サビ
・接合部分
などを確認します。
特に長崎では、地域によっては潮風の影響も考慮する必要があります。
海に近いから必ず問題が起きるわけではありませんが、立地環境まで含めて状態を見ることが大切です。
(例)

「サイディングなら、この塗料」で決めていい?
ここも大切です。
同じサイディングでも「築年数・既存塗膜・傷み方・過去の塗装歴・立地環境など」は一軒一軒違います。
そのため、外壁材の種類だけで塗料や工事内容を決めることはできません。
まず外壁材を確認する。
次に現在の状態を確認する。
そして、必要な下地処理や塗装仕様を考える。
この順番が大切です。
塗装では対応できない場合もあります
ここもぜひ知っておいていただきたいポイントです。
外壁が傷んでいるからといって、何でも塗装すれば直るわけではありません。
例えば、外壁材自体の傷みが大きい場合には、「部分交換・張り替え・カバー工法・下地補修など」塗装以外の方法を検討するケースもあります。
塗装は万能ではありません。
だからこそ、「何を塗るか」より先に「今、外壁がどんな状態なのか」を確認することが重要です。
見積書を見るときにも役立ちます!
自宅の外壁材が分かると、見積書も読みやすくなります。
例えば、
「なぜシーリング工事が入っているの?」
「なぜひび割れ補修が必要なの?」
「なぜ下塗り材がこの仕様なの?」
といった疑問を、業者さんへ質問できるようになります。
分からないことを質問するのは、失礼ではありません。
むしろ、納得して工事をするために、とても大切なことです。
ヌリケン・プラスが大切にしていること
私たちは、「この塗料がおすすめです」からお話を始めるのではなく、まず、「この家は何でできていて、今どんな状態なのか」を見ることを大切にしています。
・外壁材を確認する。
・劣化状況を見る。
・シーリングを見る。
・下地を見る。
・周辺環境を見る。
そのうえで、必要な工事を考えます。
家は一軒一軒違います。
だからこそ、同じ塗料、同じ工事をすべての住宅へ当てはめるのではなく、その家に合った方法を考えることがプロの仕事だと思っています。
今日覚えていただきたいこと
今回覚えていただきたいのは4つです。
① 外壁にはいろいろな種類がある。
② 外壁材によって、傷みやすい場所や注意点が違う。
③ 外壁材が同じでも、すべての家に同じ工事が合うわけではない。
④ 塗料を選ぶ前に、まず外壁材と現在の状態を確認する。
これだけ覚えていただければ十分です。
まとめ
外壁塗装を考え始めると、
「シリコンがいい?」
「フッ素がいい?」
「無機塗料がいい?」
と、どうしても塗料へ目が向きます。
でも、その前に知ってほしいことがあります。
「そもそも、あなたの家の外壁は何でできていますか?」
ここがスタートです。
住まいのことを少しずつ知ることで、業者さんの説明も、見積書の内容も、以前より分かるようになります。
分からないまま任せるのではなく、知ったうえで、納得して選ぶ。
この「失敗しないための住まい辞典」が、そんな家づくりのお手伝いになれば嬉しく思います。
株式会社ヌリケン・プラス 代表 萩岡 幸洋
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